就労証明書とは?
子どもを保育園に入園させる理由はさまざま。病気、妊娠・出産、介護、就学…いろいろな理由で、保護者が子どもを預けることができるのが保育園です。
その中でも、最も多い理由が就労(仕事)。
そして、仕事を理由に保育園への入園を申請する際に、必ず提出しなければいけない書類の一つに「就労証明書」というものがあります。
その名の通り、自分が就労していることを証明する書類です。
保育園は保護者が何かしらの理由があるために子どもを日中預ける場所なので、就労していることを証明できなければ保育の必要性がなくなってしまうため、自分の家庭の保育の必要性を判断するための大事な書類となります。
就労証明書の貰い方は?
就労証明書は自治体によって書式が決まっています。既定のフォーマットを使う必要があるため、自分で自由に作ってはいけません。就労証明書は、基本的に「各自治体の窓口」か「保育園」でもらうことができます。
保育園入園の相談に市役所/区役所に行った際に、申し込み書類を一式配布されるのですが、その中に就労証明書が入っています。役所のホームページからもフォーマットをダウンロードできるので、窓口に行く時間がない人は印刷して使いましょう。
また、保育園の入園説明会や内覧会などで配布している場合もあります。役所が遠い人などは、保育園でもらえると便利ですね。
就労証明書の書き方のポイントは?
実際に就労証明書をもらっても、どう書けばいいのか悩んでしまう方も多いかと思います。
自分の働き方によって、勤務先に書いてもらうのか・自分で書くのかが異なるので、きちんと事前にチェックしておきましょう!
正社員の場合
正社員として会社勤めをしている場合は、就労証明書は会社に書いてもらいます。
担当部署は会社によって違うようですが、人事部や総務部が担当している会社が一般的なようです。人数の少ない中小企業では、社長や取締役が書いてくれることもあります。いずれにせよ、自分がその会社で働いていることを証明できる人物に書いてもらいましょう。
絶対に自分では書かないようにしましょう。正社員として働いているにも関わらず、自分で就労証明書を書いてしまうと、無効になってしまう場合があるからです…!
たくさんのママを雇用している企業の場合は、就労証明書を提出する時期になると、たくさんの社員の就労証明書を書かなければいけなくなり、担当部署が忙しくなってしまうことがあります。
そのため、自分のところに戻ってくるのが期限ぎりぎりになってしまうことも。そんなことにならないように、用紙を手に入れたら早めに会社に渡して、記入をお願いしておきましょうね。
就労証明書の内容には過不足がなくても、意外と忘れがちなのが、代表者名・代表者印です。自分の手元に戻ってきたら、必ず記入漏れがないかを確認してから自治体や保育園に提出するようにしてくださいね。
パート・アルバイトの場合
パートやアルバイトとして働いている場合も、就労証明書は勤務先に書いてもらいます。
週ごとのシフト制だったり、勤務時間がその日によって違ったりなど、パートやアルバイトの場合は変則的な勤務が多いですよね。
そのため、就労証明書を書いてもらう際には、勤務時間の記入欄は気をつけて書いてもらいましょう。
なぜなら、勤務時間が短かったり勤務日数が少なかったりすると、自治体によって定められている「保育の必要性」が認められなくなるからです。
自治体によって「月〇時間の勤務」や「週〇日・〇時間の勤務」などの保育の基準が定められているので、その基準に満たない場合は審査から落とされてしまいます。
だからと言って、現状では基準を満たしていないにも関わらず、嘘の申告をすることはいけません。自治体の規定を満たしていない勤務の場合は、シフトを増やしたり勤務時間を調整したりしてみましょう。
自営業の場合
自分が会社の経営者もしくはフリーランスなどの個人事業主など、自営業で働いている場合、就労証明書はご自身で書く必要があります。
自分で書く場合は、主に下記のような内容を記入します。
- 就労者の名前(自分の名前)
- 就労者の勤務先住所(自宅で仕事をしている場合は自宅、オフィスを借りている場合はオフィスの住所)
- 勤務先の電話番号(オフィスや仕事専用携帯がある場合は、その電話番号)
- 就労開始年月日(自営業として働き始めた年月日)
- 就労時間(始業時間と終業時間)
- 勤務日数/休日(月の平均勤務日数もしくは土日祝などの休日)
- 屋号
- 事業者印(社判や屋号印)
- 仕事の業種/業務内容(どんな仕事をしているのか)
- おおよその平均月収
このほかに、開業届や一週間のスケジュールの提出を求められるケースもあります。また、地域の民生委員の署名・捺印が必要な自治体もあるようなので、自治体の窓口で確認しましょうね。
業務委託の場合
近年、主婦層を中心に人気の働き方として「在宅ワーカー」というものがあります。企業から仕事を業務委託してもらい、在宅で仕事を行うケースです。
この場合、就労証明書の書き方は2パターンあります。
1.取引先に書いてもらう
定期的・継続的に仕事を受注している取引先がある場合は、取引先に就労証明書を書いてもらうことができる場合があります。
多くの在宅ワーカーを抱えている企業であれば、業務委託という内容での就労証明書を書くのには慣れていると思いますし、普段から真面目に仕事に取り組んでいれば断られることはまずないでしょう。
取引先に書いてもらうことで、就労証明書の内容に信頼性が出ます。これは、自治体の入園審査の時にポイントになるかもしれませんね。
2.自分で書く
業務委託は、会社に雇われているのではなく、取引先の仕事の一部を委託されているということなので、個人事業主として自分自身で就労証明書を書くこともできます。
取引先に就労証明書を書いてもらえない場合や、複数の企業と取引している場合は、開業届を出して個人事業主として自分で就労証明書を書くことをおすすめします。
書き方は「自営業の場合」と同じですが、不安な時は市役所の窓口に相談してみてくださいね。
育休中の場合
育休の期間中でも、会社に所属している人は会社に就労証明書を書いてもらいます。
これは、育休に限らず産休中や休職中でも同じです。
とは言え、就労証明書を書いてもらうために、小さな子どもを連れて電車に乗って勤務先まで…なんて大変ですよね。また、里帰り出産をしてしばらくは実家に居るという場合もあるでしょう。
勤務先まで行くのが大変な場合は、就労証明書を郵送で送り、記入してもらってから返送してもらうといいですね。
その時は、以下のポイントに注意しましょう。
- 事前に「就労証明書を書いてほしい」という内容を電話などで相談しておく
- いつまでに返送してほしいのかという期日を同封する
- 返信用封筒を同封する
- 就労証明書の書き方見本があれば同封して郵送する
- 投函したら電話でその旨を伝える
手元に戻ってきたら、必ず電話などでお礼をしましょうね。
まとめ
「保育の必要性」を判断するための大事な材料となる「就労証明書」。
仕事が理由で保育園に預ける際には必ず必要となるので、どんな手順で提出すればいいのかをきちんと把握しておきましょう。
虚偽の申告は無効となってしまうので、必ず事実を書くようにしてくださいね。
また、会社に書いてもらう場合にも自分で書く場合にも、最後に必ず記入漏れや記入ミスがないかを確認して、期日までに提出するようにしましょう!