保育園の「点数」って?保育園入園を考えるときに知っておきたいこと

いよいよ育休も終盤。そろそろ子供を保育園に入れる準備を始めたい。

でも最近は待機児童問題もよく聞くし、実際のところ、保育園に入園するにはどうしたらいいんだろう?

保育園入園を考えるご家庭のために、保育園入園の基礎知識をまとめてみました。

認可と無認可って何が違う?

まずは保育園そのものについて、基本知識を抑えておきましょう。

保育園に入れる年齢は?
労働基準法で出産から8週間は産後休業と定められているため、出産したお母さんはその期間は就業することができないのですが、その代わり産後57日目から入園可能としている保育園もあります。

場所によっては1歳からのみ受け入れるところや、産後4ヶ月、6ヶ月とタイミングを区切っているところも。一般的には育休がお子さんの1歳の誕生日の前日までとされているので、そのタイミングで保育園入園を考える家庭は多いようです。

早生まれのお子さんの場合は、4月からの1歳児のみ受け入れ可能とする保育園を検討するなど、お子さんの生まれたタイミングやお仕事のタイミングで最適な時期を選ぶのが良いでしょう。

認可保育園
保育園には、大きく分けて2種類の保育園があります。

ひとつが認可保育園。
施設の充実度や保育園の広さ、教員の数など、国の様々な基準をクリアした保育園で、行政が運営しています。そのため、入園費は比較的安く抑えられるというメリットがあります。

申し込みするには、保育園それぞれに申し込みするのではなく、管轄の行政に家庭の収入や勤務状況を報告することになります。ただ、あくまで行政が運営しているというだけで、公的機関というわけではありません。

近年は保育園の不足が問題となっており、政府では認可保育園への企業の参入を呼びかけたり、認可保育園の無償化を検討したりしていますが、実際に参入している企業は全体の2%と少ない状況であったり、無償化をしてしまうと認可外保育園に入園している家庭との平等性に欠けることで、さらに波紋を呼んでいるようです。

認可外・無認可保育園(認証保育園)
認可保育園のように行政が運営しているわけではなく、国が定めた基準をクリアしていない保育園全般を無認可保育園、あるいは認可外保育園、認証保育園といいます。

無認可、と言っても経営自体が国の基準を満たしていないというわけではありませんし、国の基準と比べてみても大差ないレベルのところもあります。

国の基準に沿っていないというだけで、決して認可保育園と比べて劣っているということはありません。むしろ、国の制約を受けたくなくて無認可にしているというところもあり、認可保育園に比べて施設が充実しているところもあったりします。

また、無認可保育園は家庭の状況に関係なく入園できるため、認可保育園のように勤務状況などを報告する必要がなく、手続きも簡単なところが多いようです。時間外保育などに対応してくれるところもあり、共働きの家庭にとってはありがたいところ。

デメリットがあるとすれば、そうした自由度の高さや国の認可を受けていないことで、認可保育園に比べて入園料は高くついてしまうということ。育休でただでさえ所得が減っているご家庭には、厳しいということもあるかもしれません。
 

保育園の「点数」って?

保育園入園には「点数」が大きく関わってくるという話を聞いたことがあるでしょうか。
ここでは、気になる保育園の「点数」について詳しく見ていきたいと思います。

「保育園落ちた日本死ね」
2016年の新語・流行語にも選ばれたことで、記憶に新しい方も多いでしょう。

保育園に落ちた女性の同名タイトルのブログに、賛成反対多数集まりネット上を賑わせました。

ちなみに2017年もTwitterでは「保育園落ちた2017」というキーワードが多くツイートされ、正直、2018年になった今も大きな改善は見られていません。

ところで、ここで言う「保育園に落ちる」というのはそもそもどういうことなのでしょうか。

実は保育園はポイント制になっており、ポイントの高い順に入園できるので、ポイントが低いと保育園に入れる可能性が低くなってしまいます。

2つの指標
保育園のポイントは2つの指標で決められています。

1つは「基準指数」。「基本点数」とよばれることもあります。
どのような家庭か、を大まかに表した点数で、両親の勤務状況や、祖父母の介護の有無などが主な判断材料となります。父・母双方の点数を合わせた点数で加算されます。

2つ目が「調整指数」。基準指数では表しきれない細かい事情を数値化したものです。
具体的には祖父母が近くに住んでいるか、兄弟が同じ保育園に入園しているか、などです。
 

加点と減点って?

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ポイントがあるということは、そこには必ず加点されたり減点されたりといったポイントの上下があります。
どんな状況でポイントの上下が変わってくるのでしょうか。

何点取れば保育園に入れる?
受験だって偏差値や平均点があるのですから、保育園もポイント制である以上は何点が合格ラインなのか気になるところですよね。

ですが、「何点取れば確実に合格」という明確な数字は残念ながらありません。
保育園入園で最も大事なことは、より多くの点数を稼ぐことです。

ただし、自治体によっては平均点数を出しているところもあるにはあるので、一度調べてみると良いでしょう。

減点になるのはどんなとき?
点数を稼ぐためには、なるべく減点は少なくしたいものですよね。
基本的には正社員であれば減点対象となることはありません。

裏を返せば、育児をする人が就職していない、もしくは就業開始時期が未定の場合や、通信教育・大学の学生であるなど、明らかに育児の余裕があると見られる場合は減点になる可能性が高くなります。

また、当然ですが虚偽の申告があった場合や、入園が決まったのにも関わらず入園しなかった場合、書類の不備があった場合なども減点対象となります。

点数をアップするには
基本的には正社員よりは外で仕事する自営業や、シングルマザーなどがポイントが高くなる傾向にあり、両親とも正社員で共働きの家庭は不利にも思われます。

実際、地域によっては正社員でもさっぱり受からないところはあります。
それでは、両親とも正社員の家庭はどうしたら良いのでしょうか。

実は、上記に述べた2つの指標のうち、調整指数は方法によってはポイントをアップさせることが可能です。
ひとつは、妊娠中に時短勤務にしないこと。

妊娠中に時短勤務にしてしまったり、パート・アルバイトの場合は勤務日数を減らしてしまったりすると、基準指数が減点されてしまいます。

また、認可外保育園に入園するとポイントがアップするという裏技もあります。認可保育園に落ちてしまっても、もしそこで空きが出たときに代わりに入れるのは点数が高かった人です。

なので、保育園に落ちたとしてもポイントを上げておく努力は大切。認可外保育園に入っている期間によってもポイントが変わってくるので、調べてみましょう。

兄弟が同じ保育園に入っている場合でもポイントをアップさせることができますので、兄弟がいるご家庭はそこも視野に入れておくことをおすすめします。

まとめ

いかがでしたか?

保育園に入園すると言っても、今や受験戦争にも引けを取らない激戦区。それも全国的に広がる激戦ですので、勝ち抜くには相応の準備が必要です。

正しい知識を身につけて、働く自分もお子さんもハッピーになれる環境を手に入れましょう。