転職がうまくいかない、そう思ったときに考えてほしい、人生と転職のこと

転職がうまくいかない理由は?

「今の会社では自分の能力を発揮できない」「今の環境を変えたい」「もっと、いい条件で働きたい」

転職をする理由というのは様々ですが、転職を繰り返してもなんだか毎回うまくいかない、満足のゆく転職ができないという思いをお持ちの方も多いのではないでしょうか。

転職がうまくいかない、何度も転職を繰り返してしまう、という悩みは、なかなか解消しにくいものですよね。しまいには、「自分の堪え性がないから」「本当に自分は何事も長く続けられない」と、自分を責めてしまう人もいるのではないでしょうか。

今回は、転職がうまく行かない理由と、転職成功のポイントを詳しくお伝えいたします。
まず、転職がうまくいくかどうかを左右するポイントは大きく2つあります。

1つ目は 「自分がやりたい仕事、実現した未来が見えているか、そこに至るまでのロードマップを思い描けているか」 ということ。

かなり長い時間をかけてじっくりと考える必要のあることですが、自分がこの先どう生きたら満足して一生を過ごせるのか、という大きな問について考えてみるのです。もちろん、働いて収入を得なければ生活をすることが出来ないので、そこには「どう働けば満足できるか」を考える必要が出てきます。

もちろん、「どういう仕事をしたいのか」という仕事内容について考えることも重要ですが、「どういう働き方がいいのか?」もあわせて考える時代がきています。毎日出社してその仕事1本で食っていくというのもありですし、本業と並行して副業をしながら生活するのもあり、もしくはフリーランスになって自分の技術やスキルで食べていこうと思うのもありです。もちろん、それはそれなりにすべて厳しい道で、簡単にお金を稼いでいけるのであればみんな苦労はしません。

しかし、働き方を前よりも選べるようになってきているのは事実ですよね。それは自分のライフイベントのことを考えた場合も同じ。後述しますが、やはり男性と女性ではキャリアの考え方は多少異なってきてしまいますよね。育児は男性も一緒に行えるにしても、妊娠は女性にしか出来ないものです。結婚をしたいのかしたくないのか、子どもがほしいのかどうなのか、育児はどうしたいのか、そしてその最中やその後のキャリアや働き方はどうしたいのかきちんと考えてみましょう。こちらについては、のちほど詳しく男女に分けてお伝えいたします。

2つ目は 「我慢の時期を見極める目を持つ」 ということです。
先述したように、どんな仕事でも厳しい時や苦しい時は必ずあります。しかし、それに対して「今は我慢する時期なんだ」と理解し、うまく息抜きもしつつ自分の夢の実現まで走りきれるように、踏ん張り時と、息抜きしていい時期を見極める目を養わなくてはなりません。日本では昔から要領よくやるタイプは嫌われ、どんな時も泥臭くやっている人というのが好かれてきました。ですから、そういう人を良しとする傾向があるのは事実でしょう。

しかし、その思い込み自体が日本にはびこる悪習慣を作っているように思えてなりません。どこで踏ん張るか、どこで息を抜くか考えていかないと、常に息が詰まってしんどい状態が続きます。それでは精神的に苦痛な日々が続くばかりですよね。ですから、我慢の時期とそうでない時期を見極めることが重要です。

自分以外の人は、自分のことを気にかけたり、ケアしたりしてはくれません。自分で自分の感情をうまくコントロールし、感情やストレスに飲まれてしまわないように気をつけましょう。
 

女性の場合

さて、話を戻して……自分のキャリアについて、長い目でどう考えるべきなのか。先述したように、女性で、妊娠を考えているということであれば、産前産後休業でキャリアが一度分断されてしまうのは避けようがありません。

また、自分自身は働きたいと思っていても、結婚相手によっては何が起きるか分かりません。まずは、自分がもっとも叶えたいと思う理想のキャリアプランを立ててみましょう。

・自分にもっともあった働き方はなんなのか?
正社員や派遣社員、パートやアルバイト、そしてフリーランスという雇用形態だけでなく、仕事とプライベートのバランスはどうしたいのか、副業はやってみたいと思うのか、など様々な観点から自分のキャリアを考えてみてください。そのために、色んな人に話を聞いてみたり、雑誌やウェブで色々なロールモデルを見てみたりして、どんな働き方ならば自分の理想を叶えられそうなのか、考えてみると良いでしょう。

たとえば私の身近にいる人で、現在正社員の傍ら副業もやっているが、そこから夜間大学に通って副業の幅を広げ、ゆくゆくは独立したいという人や、子育てをしながらリモートワークの正社員として働いている人も居ますし、フリーランスとして働きながら、自分の名前を売り込んでいる人も居ます。正直、今は働き方の間口が広がりつつある中で、どんな働き方がいいのかは未開拓の人が多いですよね。これまでの常識を一度取り払って考えてみると良いでしょう。

・結婚を考えるか否か、もし結婚するのであれば、どういう事態が起こりそうなのかを予測し、その場合のシミュレーションをしておく
もちろん人生のすべてが計画通りに行くわけではありませんが、ある程度のシミュレーションをしておくのがよいでしょう。もし結婚を考えているのであれば、結婚後の相手の希望も先に聞いておくほうが良いかも知れません。

また、女性は妊娠を考えているということであれば、産前産後休業があること、また育児にもかかわらなくてはならないことをキャリアプランに含めておかなくてはなりません。育児や家事は夫婦間で協力し合うことが出来ても、妊娠は誰にも代わってもらうことは出来ません。大きな喜びではありますが、だからこそ不安なく出産に集中できるよう準備しておくことも必要ですよね。

まだまだ女性の人生を全く自由に考えられる時代、というわけではありません。しかし、少なからずとも前よりは自由に、なってきているはずです。転職は長い人生の中でもかなり重要で大きな決断ですから、いくら考えても考えすぎということはありません。転職を考える前に、しっかり時間を取って考えてみてくださいね。
 

男性の場合

今になっても、まだ「一家の大黒柱は男性だ」という考えが強く残っているように感じる場面は多々あります。結婚すれば一家を支えるのは男性で、会社で働き、育児よりも仕事をして金を稼げ、若い世代はそんなことを意識的に思っていなくても、どこかそういうプレッシャーを感じているのではないでしょうか。

たとえば、女性よりも年収が低いのはイヤだ、とか、男なら上を目指すべきだ、というような偏見です。少しずつ変わってきては居ますが、今の20代後半~30代は、古い世代の常識を目の当たりにしながら、価値観が変わっていく世の中の中心にいて、かなり苦しい世代なのではないかと思います。価値観を変えていかなくてはならない、上の世代は理解がない、と言いつつも、時々自分の中にある偏見に気づくということはあるのではないでしょうか。

キャリアプランを考える時、自身のそういう偏見や、無意識の思い込みを掘り起こし、それで本当にいいのか? 自分のやりたいことはなんなのか?どういう働き方を目指せばいいのか?を考えてみましょう。時間はかかるかもしれませんが、今後の人生に必ず役立つはずです。
 

成功のポイントは?

では、成功のポイントをまとめましょう。
1つ目は 「自分がやりたい仕事、実現した未来が見えているか、そこに至るまでのロードマップを思い描けているか」 ということ。そして2つ目は 「我慢の時期を見極める目を持つ」 ということです。

これまでの偏見にとらわれず、自分の人生は何が目的なのか?何が喜びで、どうなったら満足するのか?をしっかり考えてみてください。あくまでも、転職は自分の人生を満足させるための1つのチャンスに過ぎません。人生という大枠を考える、というと大げさかもしれませんが、天からお金が降ってくるわけではない以上、自分で働き、お金を稼ぐということは生きていく上では必要なことです。

だからこそ、その満足度を底上げできれば、人生の満足度も向上する、そう考えて、転職について考えてみてください。
 

まとめ

自分の人生の舵取りは、自分にしか出来ないものです。誰か他人と家族になることを選んだとしても、あなたの人生を代わりに動かしてくれるわけではありません。人生を考えると言うと、とても大げさだと思われるかも知れませんが、一度ゆっくり時間を取り、何日かかってもいいから、納得できる結論を出してみてください。きっと、今度の転職はうまくいくはずです。