キャリアアップとは?

年功序列の組織体制から、実力主義・成果主義の導入を始めている企業が増えてきています。「与えられた仕事をこなしていれば、給与も肩書きも上がる」という風習は消えつつあり、より高い位置にいきたいのならば、個人の価値を高める必要が出てきているのです。

個人の価値をアップさせるために、キャリア=経歴をアップさせていくことに重点が置かれています。

キャリアアップには、具体的にこのような例が該当します

  • 業務遂行能力が評価され、専門的な仕事を任せられるようになった
  • 社内のプロジェクトを遂行し、成果を出した
  • 社内で昇進して、部下ができた
  • 転職をして、前職よりも収入が上がり、肩書きも与えられた
  • 専門知識を活かして起業した
  • パート社員(または派遣社員)から正社員になった

このように、職務経歴を高めて、より自分の市場価値を上げることを「キャリアアップ」と言うのです。

一般的にキャリアップとは“転職をして自身のキャリアをアップさせる”というイメージが強いですが、必ずしも転職しなければいけないわけではなく、先述のように社内での昇進などによる仕事の幅や裁量が広がることも指します。


「キャリアアップ」と「スキルアップ」の違い

キャリアアップと混同されがちな言葉に「スキルアップ」という言葉があります。この2つの言葉の違いは、何なのでしょうか?

スキルとは、能力や技能のこと。スキルは、経験や訓練によって身に付けていくことができます。

具体的には、次のような例がスキルアップに該当します。

  • 研修で業務上必要な技術を習得した
  • 資格を取得して専門的な仕事ができるようになった
  • 販売職をしている中でコミュニケーション能力が上がった
  • 提案力やトーク力が上がったことで、営業力がアップした

キャリアアップとスキルアップは別物ではありますが、2つは繋がっていると思っています。なぜなら、キャリアアップのためにはスキルアップは欠かせないものです。逆に、スキルアップだけしても、そのスキルを発揮できる場面がなければいけないので、キャリアも必要になりますよね。

 

キャリアアップのためにするべき事は?

iStock-477339110


キャリアプランの設定

「キャリアアップをしたい」と思って、やみくもに転職活動を始めたりしても、いい成果を得ることはできません。まず、キャリアアップのためには、自分のキャリアプランを描き、自分のビジョンを明確にすることが大事です。具体的なビジョンを思い描くことで、それを実現するために頑張ることができます。

【キャリアプランの考え方】

1. 自己分析

自分の得意なこと、強み、好きなこと、やりたいことなどを自己分析します。

2. 長期的ビジョン設定

最終的に自分がどうなりたいかを考えます。「社長になりたい」「年収○円以上」「世界中の誰かの役に立つ」など仕事上のことだけでなく、「家族と一緒に海外で暮らしたい」などでもいいでしょう。大事なのは、自分がどうなりかいか、です。

3. 中期的ビジョン設定

最終目標(長期的ビジョン)を達成するために、5年後・10年後・20年後の自分はどうなっていなければいけないのかを考えます。例えば「5年後はプロジェクトのチームリーダーになる」「10年後は経営企画職にキャリアチェンジする」などです。

また、女性ならではのライフイベントも中期的ビジョンに組み込むことで、より具体的に自分のキャリアアップを見つめることができるでしょう。「5年後は出産し、保育園に預けて復職する」「10年後の子どもの小学校入学と同じタイミングで、営業部の責任者になる」など、結婚・出産・子育てを視野に入れてください。

4. 短期的ビジョン設定

最後に1年単位の短期間の目標を立てるのですが、これはより具体的であることが望ましいです。「今の自分に足りないもの」「中期的ビジョンを達成するために必要な活動」などを考えると、設定しやすくなると思います。

例えば「プロジェクトのリーダーに立候補して、マネジメントについて学ぶ」「営業部門で受注率1位になる」という内容です。もちろん「転職して新しいキャリアを積む」という選択肢があってもいいでしょう。

その短期的ビジョンを実現するために、より具体的なアクションプラン(例:資格を取得するなど)に落とし込みます。


社内外のモデルケースを見つける

女性が働きやすくなってきたとは言え、男性よりもライフイベントに左右されやすい女性は、まだまだキャリアアップできる環境が整っているとは言い難いです。だからこそ、自分の目標となる人物がいたら、その人の仕事の仕方や意識を参考にして学ぶことができるのです。

社内で、家事・育児をしながら管理職をしている女性がいるのなら、その人の日々の働き方や意識を参考にしてみるといいでしょう。また、ビジネス系のメディアで紹介されている働く女性を参考にするのもいいと思います。

自分の理想像となるキャリアアップしている女性を見つけることで、そこに至るまでのプロセスや心構えを参考にすることができますよ。

 

気をつけることは?

iStock-843631294

キャリアアップを考えた時、与えられるポジションやキャリアチェンジのため、転職を考える人も多いかと思います。その際にまず気をつけるべきなのが、「現状を見つめ直す」こと。

現在の職場をもう一度見直すことで、実は転職は必要なかったとなることも多いのです。転職して管理職にならなくても現在の職場で管理職を目指すほうがいい場合もありますし、キャリアチェンジのために転職しなくても社内の他の職種に立候補してみるという方法もあります。「転職するしかない!」と思っていても、意外と現在の職場内で解決できることもあったりするので、まずは冷静に社内を見つめ直してみましょう。

「現在の職場を見つめ直しても、やはり転職することが一番キャリアアップに繋がる」という場合は、もちろん転職するという選択もアリです。しかし、その際にも気をつけなければいけないことがあります。

まず、「転職先で本当に自身のビジョンを実現できるのか」ということです。求めているポジションや待遇ではなかったり、やりたい仕事をできなかったりでは、せっかく転職してもキャリアップには繋がりませんよね。転職を後悔しないためにも、求人情報や企業のホームページだけでなく、面接できちんと確認しておきましょう。

また、キャリアプランの時にも触れましたが、転職を考える時はライフイベントを無視してはいけません。転職することで、転職先のことは一から学ぶ必要がありますし、仕事に慣れるまでには多少なりとも時間を必要とします。キャリアアップのための転職と言えど、入社翌日から戦力となって活躍することはできません。独身であれば結婚、既婚者であれば出産・育児など、女性ならではのライフイベントと転職後のキャリアビジョンが本当にマッチするのかを考えましょう。

もしかしたら、現在の職場でキャリアアップしたほうが、ライフイベントとのバランスが取りやすいという可能性もありますよ。

 

まとめ

「自分のやりたいことができていない」「自分の経験やスキルを活かしきれていない」と感じている人は、今すぐキャリアアップを考えてみましょう。「なりたい自分になる」ためには、キャリアアップがカギになるかもしれませんよ。まずはキャリアプランを設定し、将来の自分像を見つけてみてくださいね。

 

もっとあなたらしく働ける会社があるかも?

Clarity(クラリティ)は、結婚、出産、育児と、変化するライフスタイルを通じてキャリアを続けたい女性のために、「働き方」で企業が探せる総合データベースです。

「育児時短勤務」や「リモートワーク」ができるかなど、約6,500社のデータを無料公開中。今すぐ気になる企業をチェックしよう!

CTA ocean 800