転職するときに頭を悩ますことのひとつに自己PRがあるのではないでしょうか。しかし、自己PRがきちんとできるかどうかで転職がうまくいく場合もあるのです。この記事では、自己PRのポイントなどを中心に解説します。
自己PRとは?
自己PRは、転職する上で、会社に伝えるあなたの強み、アピールポイントです。長所と似ているところがありますが、実際に採用してもらい仕事をするとき、その会社にとってどんなメリットがあるのかを伝える点で異なります。
特に転職の場合は、前職などにおいてどのような経験をしてきたのか、その経験を生かして、この会社ではどんなことができるのか、業務内容と引きつけてアピールすることが大切になります。
そもそも自己PRについて、どんな点をアピールするのか分からないという方も多いのではないでしょうか。そのため、まず自己PRの探し方をお伝えします。
・自己PRの探し方
今までの仕事について思い出してください。職務経歴書を作成しているため、さまざまなエピソードについて思い出すきっかけになっているのではないでしょうか。
うまくいった事例はありますか。楽しく仕事できたのはどんなときですか。時間を忘れて仕事したのはどんな仕事内容でしょうか。
何もないのではなく、単純に自己PRと関連づけられていないからです。まずは、楽しい経験や成功体験について書き出してみましょう。
次に、志望する職種や内容について、その経験と同じ部分・共通点はあるでしょうか。まったくの未経験の場合でも、共通する部分を見つけられるかもしれません。たとえば、前職は接客だったけれども、法人営業を志望している場合、顧客のニーズを掴む、顧客から満足してもらえた、というエピソードがあれば、十分自己PRにすることが可能です。
また、事務系を志望する場合、使えるソフト、たとえば、パワーポイントでプレゼン資料を作って、評判がよかったなど、何かしらのいい部分は見つかるはずです。もし何も思いつかない場合は、身近な同僚などに聞いてみるのもおすすめです。他人の目からの評価の方が、より客観的な自己PRが作れるからです。
・自己PRを作ってみる
さまざまなエピソードを思い出したら、志望する職種や業務内容と関連しそうな部分を探してみましょう。
逆の立場になってみて、この人なら仕事を任せてみたい、と思う人はどんな人だと考えますか。たとえば、ラグジュアリーホテルのフロントに転職したい場合、ラグジュアリーホテルのフロントを想像してみてください。笑顔がすてき、言葉遣いが丁寧、英語が話せる、接客の心配りが安心できるなど出てくるのではないでしょうか。
そこで、ご自身の前職の経験で、いつも明るい・笑顔がすてきと顧客に褒められたなどのエピソードがあれば、引きつけることができます。また、具体的なトラブルを解決した事例を挙げ、その解決した手法を結びつけるなどでも、自己PRを作ることが可能です。
自己PRがいまいち見つからないという場合には、資格取得などはありませんか。たとえば、秘書検定を勉強して取得しているため、基本的な接客マナーを身につけている、などとします。
これらの自己PRを作ったあとは、実際の転職活動に生かしていきましょう。
職務経歴書の自己PR事例
自己PRは、履歴書や職務経歴書などの応募書類に記載します。履歴書と職務経歴書に書く自己PRは同じではありません。履歴書に書くスペースが限られているため、簡潔に書き、職務経歴書に詳細を書きます。
採用担当者は、履歴書だけでなく、職務経歴書にも目を通しますので、心配しなくても大丈夫です。
・職務経歴書の自己PRの書き方のポイント
職務経歴書には、決まった書式を設けられていない場合は、基本的に自由に記載することができます。そのため、つい長くなってしまいがちですが、簡潔にまとめることを心がけましょう。長くなってしまうと結局何を伝えたいのかよく分からない、という危険があるからです。指定の文字数があれば、8割から9割程度にします。ない場合は、簡潔に400文字くらいでまとめましょう。
・基本的にエピソードは1つに絞る
エピソードは多く書く必要がありません。エピソードの中から自己PRを複数挙げられれば効果的です。
・どうアピールする?
それでは文例を見ていきましょう。たとえば、百貨店勤務から、自社の開発する勤怠システムを営業する仕事への転職を希望している場合を想定します。
・エピソード
私は、前職の百貨店でお歳暮売場担当になった際、宅配伝票を書くことに困っていたお客様がいらっしゃいました。どうやら老眼鏡を忘れてきたというのです。一度取りに帰っていただくのは、しのびないということで、メガネ売り場の係の方に相談交渉して、老眼鏡のサンプルを一時的に貸してもらうことができました。お客様は、その場で伝票を書くことができ、無事にお歳暮をご購入していただくことができました。大変喜ばれ、上司に提案し、老眼鏡を利用できるようにしました。
このように、お客様の困っていることを解消し、売上に直結したこと、リピーターを1人増やすことができた経験を生かし、貴社の勤怠システムを利用すれば従業員管理が楽になることを積極的に顧客にアピールするだけでなく、顧客が勤怠システムを利用して足りない部分や改善要求を吸い上げ、システム改修に役立つ提案ができると考えております。
・自己PRを書く上での注意点
面接に進んだ場合には、この職務経歴書に記載した自己PRの詳細を聞かれる場合が多くあります。嘘を書いたり、大げさに書かないよう注意しましょう。
面接での自己PR事例
面接においての自己PRはどのようにしたらいいのでしょうか。職務経歴書に記載した内容をもとに自己PRをしても問題ありませんが、せっかく面接の場で、採用担当者と話ができるのですから、自分の持っている長所を積極的にアピールして、この人と一緒に働きたい、会社に来てもらいたいと思ってもらえるようにすることをおすすめします。
・長所と職務を引きつける
悩みがなさそうだと友人から言われる・いつも明るい、という長所は、仕事をする上でプライベートが表に出ないというメリットになります。特に接客や営業職の場合、重要な要素になります。
・短所もアピールにも
短所を聞かれる場合がありますが、この短所をどう補ってきたのか、など前向きに持っていくのがポイントです。たとえば、細かい部分に気を取られがちという部分を短所としていたけれど、チェックポイントにしてメンバーと共有したら喜ばれた、部署内のミスが減った、などとします。
・面接での自己PR時間は3分程度
自己PRの時間を1分で、などと指定される場合は、その時間に収まるようにします。そうでない場合は、だいたい3分程度がベストといわれています。先方から質問などが出てきた限りは仕方がありませんが、3分で述べられるよう練習しておくと面接の際にすっきり答えることができます。
まとめ
自己PRは、自己紹介とは異なり、ご自身のアピールポイントを会社に伝える手段です。この人となら仕事をしたい、仕事を任せたいと思ってもらえるような、前向きな自己PRを探して、まとめてみることをおすすめします。
もし、見つからない、よく分からないという場合は、転職エージェンシーなどの担当者に相談してみることをおすすめします。
効果的な自己PRをして、満足できる転職を勝ち取ってください。
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