履歴書と職務経歴書の違いは?
転職活動初心者のために、履歴書と職務経歴書の違いから説明します。まずは、よくよく名称を見てみると違いが分かりやすいかと思います。
「履歴書」は、文字通り、その人の現在までの履歴を採用担当者に分かってもらうための書類。学歴や職歴のほか、取得した資格や賞罰についても記載します。また、職務経歴書とは違って照明写真を貼る欄もあるため、写真の印象であなたの人となりを判断されることもあります。
対して「職務経歴書」では、自分の職務で培ってきたスキルや経験をアピールするための書類。どんな会社で、どんな仕事をし、どのように貢献してきたのかを表現することができます。つまり、書き方次第では転職活動の大きな武器となるのです。
それでは、人事担当者はそれぞれの書類でどのようなポイントを見ているのでしょうか。
【履歴書】
- 丁寧で見やすい字で書かれているか
- 見た目の印象はどうか
- 学歴や職歴が、企業や募集職種とマッチしているか
- 転職を何回しているか
- どのような動機で応募してきたのか
- 通勤手段や通勤時間
- 希望給与と提示給与との隔たりはないか
【職務経歴書】
- どのような会社で、どのくらいの期間働いていたのか
- どのような実務をしてきて、どのくらいの業績を作ったか
- 求めている実務能力を満たしているか
- 自分の強みを理解しているか
- 志望動機と職務経歴に整合性があるか
- 記載内容に信頼性があるか
このように、履歴書と職務経歴書では記載する内容が違うだけでなく、採用担当者が注目しているポイントも違うので、それぞれに注意して書くことが大事です。
職務経歴書で大事なポイント10こ
次は「どんなポイントに注意して書けばいいのか」をお伝えします。大事なポイントを10こ絞ってご紹介するので、実際に書く時の参考にしてみてくださいね。
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今までの自分の仕事のリストアップ
まずは、今まで自分がどのような仕事をしてきたのかを、箇条書きなどでいいのでリストアップしましょう。事前にリストアップができていないと、後から「あ、あれを書き忘れた!」ということにも。また、受賞歴や新規事業の立ち上げなど、特殊な経験なども洗い出しておきましょう。部署移動や昇進なども忘れずに。アルバイトやパートの経験も、応募職種に関係するものであればアピール材料となります。 -
見やすさ・分かりやすさ
採用担当者は多くの履歴書・職務経歴書に目を通しています。長々として見にくいものや、ごちゃごちゃして分かりにくいものは、ざっと見ただけですぐ選考から外される場合が多いです。5W1Hを意識して書くといいでしょう。 -
職種・業務内容は具体的に
過去の仕事でどのような業務をしてきたのか、具体的に記載しましょう。「事務職」というだけよりなら「経理事務」「営業事務」、「営業」というだけよりなら「IT企業に対するソフトウェアの営業」「住宅購入希望の消費者へ向けた提案営業」と書いたほうが、どんな仕事をしてきたのかイメージしやすいですよね。 -
どのようなスキルを身に付けたのか
今までの経験でどのような業務上のスキルを身に付けたのかというポイントは、転職してからそのスキルを活かした仕事ができるのかを採用担当者がイメージしやすいです。体言止めで分かりやすく書きましょう。 -
数字で表せるものは数字で
具体性が特に重要な職務経歴書。一番分かりやすいのは、数字で実績を記載することです。売上や受注率などは最も分かりやすい指標ですが、その職種でない場合は、作業時間の短縮や労働生産性、顧客数の増加など、数字で表せるものは数字で記載しましょう。プロジェクトの規模や部下の人数なども数値化できますね。 -
専門用語を使っていないか
当たり前のことですが、業界用語や専門用語は、別の業界や会社では通用しないことが多いです。やむを得ず専門用語を使う場合は、カッコ書きで要約を記載しましょう。読み手を意識することが大事です。 -
面接時の質問内容になることを意識する
「もっと話を聞いてみたい」と思ってもらうことで、面接に進むことができます。職務経歴書を基にして質問されるので、面接でアピールしたいスキルや経験がある場合は、きちんと職務経歴書で触れておきましょう。最初に書く職務概要は、面接での自己紹介でも使うことができるので、しっかりと要点をまとめて伝えましょう。 -
志望動機をアピール
職務経歴書では、最後に必ず志望動機を記載します。履歴書と全く同じ内容にならないようにしたほうがベター。せっかく自分自身の職歴について述べてきたので、「このような経験を活かして、どう貢献したいのか」と、より具体的に志望動機を書きましょう。 -
自分自身のプレゼン資料として
職務経歴書は、自分がどのような経歴を辿って、これから応募先の企業でどのように活躍できるのか、自分自身を売り込む武器として活用できます。自分自身のプレゼン資料ということを忘れずに作りましょう。 -
第三者に見てもらう
きちんと書いたと思っていても、第三者に見てもらうと新たな発見があるものです。書き終わったらそれで安心せず、誤字・脱字はもちろん、内容がわかりやすくまとまっているか、自分自身をアピールできているか、というチェックポイントを中心に確認してもらいましょう。
フォーマットは自由?
特に決まったフォーマットがない職務経歴書。そのため、どのように書けばいいのか分からずにつまづくことが多いですが、逆に言えば自由に自分をアピールできるものでもあるということ。職務経歴書は基本的に3つの形式があるので、自分に合った形式を選びましょう。
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編年体式
過去から現在に向かって、時系列で職務内容を書いていく形式。広く一般的に使われており、最も書きやすいスタイルです。キャリアアップの過程が伝わりやすいので、どのように職務を習熟していったのかを効果的にアピールできます。特に、社会人経験の浅い人や、転職回数の少ない人に向いていると言われています。 -
逆編年体式
現在から過去に向かって、時系列に沿って書いていく形式です。直近の実績をアピールしたい場合に使われることが多いです。同業もしくは近い業界での転職や、社会人経験の長い人に向いているスタイルです。 -
キャリア式
業務内容やプロジェクト単位でまとめて職務内容を記載する形式。志望職種に関係すると思われる業務内容をクローズアップして記載することができるので、メリハリが生まれます。時間の流れが分かりにくくなるので、カッコ書きで期間などを記載すると丁寧ですね。しかし、結婚や育児などでブランクがある人にとっては仕事に就いていない期間を気にせず書けるというメリットにもなります。
まとめ
「この会社で働きたい!」と思う求人募集と出会ったら、まずは職務経歴書でアピールしましょう!職務経歴書は、面接に進む第一歩です。今回ご紹介した書き方を参考に、読み手(=採用担当者)を意識して、自分と会ってみたいと思ってもらえるような、魅力的な職務経歴書を作ってみましょう。
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