必ずしておきたい、産休前の挨拶回りについて
出産が間近にせまり、いよいよ新しい命との対面にドキドキ胸を膨らませているかもしれません。また、お産がちゃんとできるか不安でどうしようもない気持ちになっているかもしれません。そんな気持ちとともに、仕事も産休というお休みを取ることになります。産休の前に、きちんと挨拶しておくのがビジネスパーソンとしてのマナーです。この記事では、産休前の挨拶回りについての極意をお伝えします。
産休の挨拶はいつするもの?
産休は、産前休業といって出産予定日の6週間前からと産後休業という出産日の翌日から8週間後を指します。会社は、この間について、休みを与える必要があります。特に、本人が働きたいと希望をしても、産後8週間は仕事をさせてはいけないという決まりになっています。それくらい産後の身体はボロボロということで保護されているのです。
さて、このように、長期間仕事を休まなくてはならないため、挨拶をしておく必要があります。挨拶は仕事を退職する人がよくしていると記憶しているかと思いますが、この挨拶は退職時だけではありません。長期に休みを取るような場合にも、必ずしておくべきものなのです。
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挨拶は2通りの方法で
産休にあたっての挨拶は、仕事の引き継ぎ関係についてと自分が休むにあたり今までの感謝の気持ちやこれからについて伝えることという2つの点を伝える役割があります。挨拶の方法は、挨拶は直接対面で行う場合とメールや社内SNSに投稿するなどで行う場合の2種類あります。 -
挨拶する日は2通り
挨拶をいつするか、については、こちらも2種類あります。引き継ぎがあるような場合には、それをきちんとお知らせするために、産休に入る1ヶ月前までに行っておきます。産休に入る前日、本来の意味での挨拶を最終出勤日にもします。
具体的にみていきましょう。
産休の挨拶は誰にするべき?
産休の挨拶の役割は、お知らせと気持ちを伝えることでした。
そのため、休みを取得すること、引き継ぎは誰になるのかということ、復帰時期を知らせること、という3つの事項をお知らせすることになります。
これらを伝える必要があるのは、社内で同じ部署のメンバーだったり、仕事で関わりのある社内のメンバーになります。この場合は、直接対面で言えるならば、口頭で伝えてしまうと、相手にも伝わりやすくなります。
社外で取引のある場合は、取引先の人にもメールで知らせておきます。訪問の予定がある場合は、引き継ぐ人を帯同させて挨拶をしておくと、社外の取引先の人だけでなく、今後の仕事について、社内で引き継いでもらうメンバーに迷惑がかからないで済みます。
取引先へ訪問する機会がない、社内でも直接挨拶する機会がない、という場合は、産休に入る1ヶ月前までに、この挨拶をメールなどで済ませておきましょう。
1ヶ月前にしておくことがおすすめされるのは、ご自身がまだ会社にいるので、フォローがしやすいからです。
そして、産休に入る前日である、最終出勤日にも挨拶をします。このとき、社内で挨拶巡りをしていくのですが、お菓子などを用意しておきましょう。その方が、挨拶しやすいですし、感謝の気持ちと今後迷惑をかけるかもしれないことへのお詫びの印とすることにできるからです。
最終出勤日にひととおり挨拶をしたとしても、社外の人や社内の人に向けてメールで挨拶をするのをおすすめします。口頭では伝えきれなかった情報や感謝の気持ちなどをメールなどで伝えることができるからです。
少々手間がかかると思われがちですが、最終出勤日には、引き継ぎも完了しているので、何もすることがなく却って時間があまるほどのことが多いのです。今後復帰するときのために、気持ちよく休みに入りたいものです。
メール文の参考例
さて、メールで挨拶をするときはどうしたらいいのでしょうか。基本的には、伝えるべきことは伝え、気持ちを添えるのがいいのではないでしょうか。例文としては以下になります。
(例文)
○○会社(社外の場合は、会社や部署名など)
○○様
大変お世話になっております。○○社○○部の○○です。
私事で大変恐縮ではございますが、このたび○月○日より出産のため、長期休暇をいただくことになりました。そのため、現在○○様との業務につきましては、同部署の○○が引き継ぐことになりました旨お知らせいたします。今後は○○へご連絡くださいますようよろしくお願いいたします。
在職中は大変お世話になり、ありがとうございました。
今後とも、弊社につき変わらぬご愛顧賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
なお、復帰は○年○月○日を予定してございます。復帰に際しましては、改めてご挨拶させていただきますが、その際はご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。
本来ならば、直接ご挨拶申し上げるべきところ、メールにてご挨拶を代えさせていただきます失礼をお許しください。
休暇中は大変ご迷惑をおかけするかもしれませんが、何卒よろしくお願いいたします。
末筆ながら、皆様のご活躍をお祈り申し上げます。
○○社○○部
○○
挨拶回りの時の注意は?
社内で挨拶回りをするときの注意は、産休は権利として当然利用できる休みですが、それを前面に出さないことです。
社内慣行で、たとえば総務部付けにいったん部署変更がなされ、復帰の際に同じ部署に戻るか、育児と両立できそうな部署に異動するかなどの相談があるかもしれません。もう今の職場とは関係なくなる場合もあります。
しかし、休みを取ることで、今まで円滑に回っていた業務について、他の人が引き継ぐなど、何かしらの支障が出るのです。多少なりとも利害を被る場合があるため、迷惑をかけるかもしれないという謙虚な態度で挨拶に臨みましょう。
そして、今まで仕事がして来られたのは、たくさんの社内の人などの支えもあったからです。復帰したいとご自身は思っていたとしても、場合によっては、出産や育児を経て退職してしまう場合もあります。育児休業を取ることによって、さらに長期的に休む場合もあります。退職になってしまったら、落ち着いて挨拶できるのは、これが最後かもしれません。そのため、なるべく丁寧に挨拶しておくことをおすすめします。
挨拶回りで配るものおすすめ3選
挨拶回りでは、お菓子を配るのが慣行になっている場合が多いです。しかし、お菓子には好みがありますので、なるべく万人受けするようなスタンダードなものをおすすめします。スタンダードなものならば、もらった人が苦手でも、誰かにあげることができ、処分に困ることもありません。
ポイントとしては、挨拶回りをする人全員分あること、賞味期限まで短い期間でないもの、渡しやすいように個別包装になっているものという点で選ぶといいでしょう。
おすすめとしては、クッキー類、せんべい類、和菓子類です。
まとめ
産休に入る前の挨拶は、きちんとしておくことが、大人のビジネスパーソンとしての礼儀です。
特に、同じ部署に産後職場復帰する場合、今度は体調を崩しやすい乳児を抱えての勤務になります。病気になると保育園から呼び出されて迎えに行かなければならなくなり、早退することになるなど何かと迷惑をかける場合も多くなってしまう傾向があります。そのため、産休前から悪い印象を持たれてしまうと、職場復帰後に仕事しづらくなってしまうのは困りものだからです。
きちんと礼儀を持って伝えるべきことはきちんと伝え、ご自身が気持ちよく産休に入れるだけでなく、周囲の方にも極力迷惑がかからないような産休入りになるようお祈りしています。
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